ジブリの呪い（ジブリの法則）アノマリーガチ検証！米雇用統計と放送予定が重なるのはいつ？本当にドル円が下がる？ラピュタのバルス祭りで為替が動く？徹底解説！

ジブリの呪い（ジブリの法則）という金曜ロードショーのジブリの放送と米雇用統計が重なった時になぜかドル円と日経平均株価が下がるというとても有名なアノマリーについて解説していきます。

なぜ下がるのか根拠が全くわからないので呪いだとも都市伝説だとも言われてますが、ぶっちゃけどうなんでしょうね？w

本記事ではまず、ジブリの放送と米雇用統計の日程をすぐに可視化できるよう2010-2024年分のカレンダーを掲載しており、2つが重なった時に具体的にドル円がどんな値動きをするのか？また、番外編として、天空の城ラピュタのバルス祭りで為替が動くのか？についても検証していきます。

ジブリ放送（金曜ロードショー）＆米雇用統計カレンダー！2010-2024年まで可視化できる！【2024年4月17日更新】

まず、ジブリ放送日（金曜ロードショー）と米雇用統計がいつなのかをすぐに確認されたい場合、是非以下カレンダーをご活用ください！

上記カレンダーをよくご覧頂ければわかるかと思いますが、掲載しているジブリ放送（赤色）・米雇用統計（青色）に関しては2024年だけではなく、なんと2010-2024年の計15年間分を掲載しております。

尚、日本の祝日（オレンジ色）・アメリカの祝日（緑色）についても参考までにカレンダーに一緒に反映させていますので、過去に遡ってトレードやEAの検証等で必要な方は是非存分にご活用ください。

ジブリの呪い（ジブリの法則）とは？

ジブリ放送と米雇用統計が被った時に起きる謎のアノマリー！

まず、日本テレビ系列で毎週金曜21:00~22:54に放送されている金曜ロードショーという映画番組で、毎年数回（年平均6~7回程度）スタジオジブリ（通称ジブリ）のアニメ（もののけ姫・天空の城ラピュタ・千と千尋の神隠しなど）が放送されているのですが、毎月第1金曜日22時半（夏時間だと21時半）に発表される米雇用統計と時間が被る場合があります。

この時間が被った時に限ってなぜかドル円と日経平均株価が高確率で下がるというジンクスがある為、この現象をジブリの呪いもしくはジブリの法則と呼ばれていて、実際にテレビや新聞等の各メディアでも取り上げられており、とても有名なアノマリーであり、根拠が全くわからないので都市伝説だとも言われてますw

過去に米雇用統計と放送が被ったジブリ作品・放送日・回数【2024年4月17日更新】

以下、2010年以降で米雇用統計と放送時間が重なったジブリ作品・放送日一覧（2024年4月17日現在）です。

放送日	ジブリ作品
2010年1月8日	もののけ姫
2010年2月5日	崖の上のポニョ
2010年7月2日	紅の豚
2010年10月8日	ルパン三世 カリオストロの城
2011年1月7日	千と千尋の神隠し
2011年7月8日	魔女の宅急便
2012年4月6日	紅の豚
2012年7月6日	千と千尋の神隠し
2013年1月4日	ハウルの動く城
2013年7月5日	耳をすませば
2013年8月2日	天空の城ラピュタ
2013年9月6日	紅の豚
2014年7月4日	もののけ姫
2015年10月2日	ハウルの動く城
2016年8月5日	もののけ姫
2017年7月7日	借りぐらしのアリエッティ
2018年1月5日	魔女の宅急便
2018年11月2日	紅の豚
2019年1月4日	風の谷のナウシカ
2019年4月5日	平成狸合戦ぽんぽこ
2020年4月3日	思い出のマーニー
2021年4月2日	ハウルの動く城
2022年1月7日	千と千尋の神隠し
2022年5月6日	崖の上のポニョ
2023年1月6日	ハウルの動く城
2023年5月5日	ルパン三世 カリオストロの城
2023年7月7日	風の谷のナウシカ
2024年1月5日	千と千尋の神隠し
2024年5月3日	猫の恩返し

過去15年間で重なったのが計29回で、年平均2回程度ですね。その内訳を見ると、もののけ姫・天空の城ラピュタ・千と千尋の神隠しなどの何度も繰り返し放送されている人気作品がやはり多いようです。

尚、金曜ロードショーでジブリ作品が放送された回数に対して、米雇用統計と重なる回数がいくらなのかを年度別でまとめた表が以下の通りです。

年度	ジブリ+米雇用統計/ジブリ放送回数
2010年	4回/9回
2011年	2回/6回
2012年	2回/6回
2013年	4回/9回
2014年	1回/5回
2015年	1回/5回
2016年	1回/3回
2017年	1回/7回
2018年	2回/11回
2019年	2回/7回
2020年	1回/7回
2021年	1回/6回
2022年	2回/7回
2023年	3回/6回
2024年	2回/4回　※暫定

2014年までは年4回あったりもしましたが、2014年以降は被る頻度が減って年1~2回程度となっているようです。しかし、2023年には久しぶりに3回被っていて、2024年は現時点（2024年4月17日）で既に2回被っており、今後「ジブリ雇用統計」のイベント頻度が再び増える可能性もありそうでしょうか？

ジブリの呪い（ジブリの法則）アノマリーガチ検証！

実際にジブリ放送と米雇用統計が被った時、ドル円がどの程度動いたのかを検証してみました。

検証の前提条件

デューカスコピー（※）でドル円1分足のヒストリカルデータを取得し、MT4へインポートしてから「Period_converter_ALL.mq4」というツールで他の時間足のデータも生成した後、30分足＆日足のデータをMT4からエクスポートしてこの30分足＆日足のデータを活用します。

ジブリ放送中の米雇用統計発表後30分間（MT4時間で15:30~16:00）の始値・高値・安値・終値、日足終値のデータからどれだけ増減があったのかをまとめています。

金曜ロードショーの放送時間が21:00~22:54で、米雇用統計発表が22:30（夏時間21:30）ですが、雇用統計発表後の値動きがNY時間に全戻しになることもわりと多く、日足ベースで集計するとジブリの呪いの効果を測れないのでは？と考え、夏冬時間一律で発表後30分間のデータを中心に参照しております。

但し、ジブリ放送終了後、NY時間で呪いがじわじわと効いてくるパターンも考えられる為、雇用統計発表時⇒NY時間終了時でどうなのかも合わせて確認しています。

検証結果

2010年以降の計28回で以下のような検証結果になりました。①は参考値で、重要なのは②と③です。

放送日	ジブリ作品	始値	高値	安値	終値	日足終値	①	②	③
2010年1月8日	もののけ姫	93.295	93.295	92.280	92.385	92.65	-1.015	-0.910	-0.645
2010年2月5日	崖の上のポニョ	89.752	89.885	89.110	89.605	89.22	-0.642	-0.147	-0.532
2010年7月2日	紅の豚	87.650	88.150	87.325	87.540	87.735	-0.325	-0.110	0.085
2010年10月8日	ルパン三世 カリオストロの城	82.400	82.485	81.945	82.115	81.9	-0.455	-0.285	-0.500
2011年1月7日	千と千尋の神隠し	83.636	83.636	83.028	83.076	83.135	-0.608	-0.560	-0.501
2011年7月8日	魔女の宅急便	81.368	81.368	80.560	80.625	80.589	-0.808	-0.743	-0.779
2012年4月6日	紅の豚	82.511	82.511	81.305	81.456	81.639	-1.206	-1.055	-0.872
2012年7月6日	千と千尋の神隠し	79.874	79.882	79.530	79.583	79.668	-0.344	-0.291	-0.206
2013年1月4日	ハウルの動く城	88.291	88.319	87.814	87.924	88.147	-0.477	-0.367	-0.144
2013年7月5日	耳をすませば	100.140	101.135	100.119	101.066	101.17	-0.021	0.926	1.030
2013年8月2日	天空の城ラピュタ	99.928	99.928	98.905	99.206	98.957	-1.023	-0.722	-0.971
2013年9月6日	紅の豚	99.758	99.880	98.804	99.194	99.08	-0.954	-0.564	-0.678
2014年7月4日	もののけ姫	102.057	102.066	102.048	102.060	102.005	-0.009	0.003	-0.052
2015年10月2日	ハウルの動く城	120.346	120.346	118.952	119.185	119.871	-1.394	-1.161	-0.475
2016年8月5日	もののけ姫	101.303	101.594	101.182	101.560	101.785	-0.121	0.257	0.482
2017年7月7日	借りぐらしのアリエッティ	113.647	113.940	113.502	113.920	113.894	-0.145	0.273	0.247
2018年1月5日	魔女の宅急便	113.293	113.293	113.013	113.215	113.027	-0.280	-0.078	-0.266
2018年11月2日	紅の豚	112.826	113.034	112.825	112.965	113.181	-0.001	0.139	0.355
2019年1月4日	風の谷のナウシカ	108.111	108.452	108.111	108.300	108.518	0.000	0.189	0.407
2019年4月5日	平成狸合戦ぽんぽこ	111.639	111.822	111.549	111.640	111.688	-0.090	0.001	0.049
2020年4月3日	思い出のマーニー	108.402	108.587	108.249	108.586	108.509	-0.153	0.184	0.107
2021年4月2日	ハウルの動く城	110.524	110.691	110.487	110.610	110.638	-0.037	0.086	0.114
2022年1月7日	千と千尋の神隠し	115.878	115.927	115.686	115.850	115.529	-0.192	-0.028	-0.349
2022年5月6日	崖の上のポニョ	130.358	130.709	130.142	130.659	130.502	-0.216	0.301	0.144
2023年1月6日	ハウルの動く城	134.398	134.716	133.231	133.371	132.03	-1.167	-1.027	-2.368
2023年5月5日	ルパン三世 カリオストロの城	134.282	135.121	134.282	134.970	134.782	0.000	0.688	0.500
2023年7月7日	風の谷のナウシカ	142.863	143.290	142.581	143.240	142.083	-0.282	0.377	-0.780
2024年1月5日	千と千尋の神隠し	145.135	145.976	145.135	145.465	144.603	0.000	0.330	-0.532

計28回のジブリ放送中の米雇用統計で、30分足始値⇒終値（②）でマイナスだったのが15回（円高になる確率は54%）、30分足始値⇒日足終値（③）でマイナスだったのが17回（円高になる確率は61%）という結果でした。

円高確率7割だと載せてるサイトもあったので思ってたよりは微妙な結果だったのですが、確率6割ならそこそこ高いと考えてもいいのでしょうか？どちらかというと開始30分後は上下動するものの、放送終了後に真綿で首を絞めるかのように呪いが効いてきて円高になるパターンの方がやや多いといった感じでしょうか？

まあジブリの呪い云々に関係なく冷静に見れば、1ドル=80円台でドル円が長期下落トレンド中の米雇用統計は売りで反応しやすい地合いだったでしょうし、統計をとる期間が2010年以前も含めたらもう少し円高になる確率も高くなるかもしれません。

ドル円が下落トレンド中にジブリ放送中の米雇用統計で立て続けに下がるものだから、面白おかしく皮肉を込めてジブリの呪い・ジブリの法則と呼ばれるようになったのでは？と推察されますが・・・

【番外編】バルス祭り（天空の城ラピュタ）で為替は動くのか？

天空の城ラピュタで、シータとパズーが飛行石を手に持って「バルス」という滅びの呪文と唱えるとラピュタ城が崩壊するという名シーンの瞬間、必ずX（旧Twitter）のトレンドワードになってバルス祭りになるのですが、この瞬間に為替は反応するのでしょうか？

2010年以降に天空の城ラピュタは計6回放送されており、「バルス」のタイミングは本編スタートから1時間55分5秒後の23時20分頃とされており、ドル円でこの付近の時間帯をチャートで確認してみましたが・・・

正直バルスの瞬間に特別反応しているようには見えませんでした。米雇用統計と重なった2013年8月2日だけはボラティリティーが出ていたものの、それ以外の残り5回はむしろレンジでしたw　やはりバルスだけで相場を動かすのは難しいようです・・・

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以上、ジブリの呪い（ジブリの法則）について解説してきましたが、本記事が少しでも参考になっていれば幸いです。