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GEMFOREX(ゲムフォレックス)の人気EA・ミラートレードストラテジー「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」のガチ検証を行っていきます。
GEMFOREXで公開されているドル円の仲値EAといえば「owl blizzard」がありますが、それとの違いは何か?他の「Tokyo Fixing」シリーズとの違いは何か?EAのバックテスト(内部ロジック別3パターン)と、フォワードテストについてはミラートレードで実際に稼働させて検証を行っていきます。
尚、GEMFOREXのEA、ミラートレード、同じ仲値EAの「owl blizzard(新Ver)」、新バージョンの「Tokyo Fixing USDJPY Advance gf」に関する記事は下記よりご覧ください。
- 「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」とはどんなEA&ミラトレストラテジー?
- 「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」のパラメーター設定:EA版だと複利運用が可能!
- 「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」のGEMFOREX公開フォワードテスト(EA・ミラートレード)のパフォーマンス比較
- 「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」のバックテスト結果:「Logic_Type」3パターン分比較
- 「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」のフォワードテスト結果(ミラートレード)
- 「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」⇒「Tokyo Fixing USDJPY Advance gf」へいつの間にかバージョンアップしてた!【2022年7月17日追記】
「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」とはどんなEA&ミラトレストラテジー?
ドル円の仲値アノマリーを利用&RSIで判断!
「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」は、日本時間深夜~早朝にロングして日本時間9時55分(仲値)までに決済、もしくは日本時間9時55分にショートするEA・ミラートレードストラテジーです。
また、エントリー・イグジットともにRSI(Relative Strength Index)で判断するロジックになっています。
「owl blizzard」との違いはゴトー日縛りがなく、取引回数が多い!
同じ仲値EAの「owl blizzard」はゴトー日(※)に絞ってエントリー・イグジットを行いますが、これはゴトー日になると特に実需取引(輸入企業のドル買い円売り)の影響が大きく、これをFXのトレードで利用したら利益を出しやすいとよく言われているアノマリーを利用する為です。
※数字の「5」や「0」がつく日。土日祝に当たる場合はその前の平日。
それに対して「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」はゴトー日か否かは関係なく、仲値前後でエントリー条件(RSI)を満たしたら毎日でも取引を行います。その為、取引回数は「owl blizzard」の約2倍(あくまでバックテスト上では)という特徴があります。
ただ、ゴトー日アノマリーを考慮せずにガンガン取引してしまって安定したパフォーマンスを出せるのかは気になるところですよね。それはバックテスト・フォワードテストでこの後確認していきたいと思います。
他の「Tokyo Fixing USDJPY」シリーズとの違いは?
「Tokyo Fixing USDJPY」シリーズはi-tradeさんというEA開発者が作成してますが、GEMFOREXに現在(2022年6月11日)4つ公開されており、i-tradeさん製作のEAは他にもいくつかGEMFOREXで公開されています(他のEAはご覧の通りあまりパフォーマンスが芳しくないようですが)。
「Gotobi」がゴトー日か金曜日の仲値前後に絞って取引を行うEAで、「Extra」がゴトー日関係なく全ての日の仲値前後が取引対象になるEAです。また、「2」とついてる方が最新版で、設定変更できるパラメーターがいくつか追加されていたり、内部ロジックがいくつか改善されているようです。
どうやら「Gotobi」の方は「owl blizzard」に近いようですね。EA開発者が違うので、細かい内部ロジックは全然違うとは思いますが・・・
時間軸・推奨ロット
時間軸はドル円(USDJPY)5分足で、推奨ロットはEAだと証拠金2,000ドルに対して0.5ロット、ミラートレードだと証拠金1,000ドルに対して0.8倍(0.24ロット)とされています。
ただし、推奨ロットはEA開発者が参考程度として挙げているのに過ぎませんので、1トレードでどの程度のドローダウンだったら許容できるのか等を目途にそれぞれロットを決めて運用して頂くといいかと思います。
「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」のパラメーター設定:EA版だと複利運用が可能!
「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」のパラメーター設定の初期値は下記のようになっています。
※重要な個所を赤色・青色で囲っています。
基本的にはバックテスト(次項参照)してみた限りでは初期値のまま運用してもいいとは思いますが、本EAはパラメーターを変更することで複利運用ができるという特徴があります。
Lot_Type_Select(固定ロットor複利運用)
「Lot_Type_Select」では以下3パターンの設定を選択できます。
- Fixed:単利運用(固定ロット)を使用 ※初期値
- Auto_Freemargin:口座余剰証拠金を基に自動複利マネージメント機能を使用
- Auto_Balance:口座残高を基に自動複利マネージメント機能を使用
ロット固定でいくならそのままで問題ないのですが、利益が積み重なってきたら自動的にEAがロットの調整をして複利運用することも可能で、2より3の方がロットの上げ幅が大きくなります。
Fixed_Lots/Auto_Lots
「Fixed_Lots」は、上の「Lot_Type_Select」が「Fixed」(固定ロット・単利運用)の時のロット数(初期値1)を入力します。
それに対して「Auto_Lots」は、上の「Lot_Type_Select」が「Auto_Freemargin」か「Auto_Balance」の時、残高100,000通貨当たりのロット数(初期値0.1)を入力します。この項目のロットを残高に対して高めに設定すると早い段階で含み損が拡大した時にゼロカットされる恐れがあるのでご注意ください。
Logic_Type(Type_1~3)
「Logic_Type」では3種類の内部ロジックを選択可能です。
- Type_1:初期バージョン
- Type_2:エントリー/決済ロジック改善バージョン
- Type_3:冬時間のエントリーロジック改善バージョン ※初期値
どのTypeを選んでも冬時間への移行は自動的に行われるように内部ロジックが施されており、Type_3(最新バージョン)だと、ロング(買い)のエントリーがやや早め&イグジットがやや遅めで調整されているようです。
従来のType_1とType_2では冬時間の期間のエントリー時間がEA開発者の思惑とズレていた為にType_3ができたようですが、基本的にはこの初期値のままでいいかと思います。
ただ、Type_2の方が冬時間でのエントリーがやや多く、EA開発者の配慮でユーザーに選択できる余地を残しているようです。
Keep_Position_5min/Weekend_Entry
最新版のEA(Extra gf2/Gotobi gf2)では以下2つのパラメーター設定が追加されています。
- Keep_Position_5min:ポジションの最低5分間保持設定 ※初期値はtrue(有効)
- Weekend_Entry:週末クローズ前のエントリー設定 ※初期値はtrue(有効)
それぞれtrue(有効)かfalse(無効)かを選択可能です。調整された上で初期値で有効になっている為、基本的にはそのままでもいいかと思いますが、5分以内でも決済できるようにしたかったり、週跨ぎの窓開けリスクを考慮したいと場合はユーザーの判断で無効にすることも可能です。
「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」のGEMFOREX公開フォワードテスト(EA・ミラートレード)のパフォーマンス比較
「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」はGEMFOREXのEAとミラートレードの両方で利用可能ですが、とりあえずどっちから始めるのが良さそうなのかを確認したい為、公式サイトで公開されているフォワードテストのパフォーマンスを簡単に比較していきたいと思います。
まずは、以下EA版のパフォーマンス(2022年6月11日現在)です。
過去30日間の人気ランキング1位で、私の記憶では過去7日間の方もつい最近まで上位だったと思うのですが、そのわりにはグラフがジグザグで不安定なのが少々気になりますね・・・
マニュアルには勝率60~70%程度・損益レシオ0.9程度と記載があるので、まだ公開後1ヵ月程度と日が浅いので損益レシオについてはもう少し様子を見る必要がありますが、この最大ドローダウンの62.84%という数値は明らかにGEMFOREX側の誤りで、取引履歴を見る限りでは4%未満のはずです。
次に、以下ミラートレード版のパフォーマンス(2022年6月11日現在)です。
中身は全く同じEAのはずなのに、なぜこんなにパフォーマンスに差があるのでしょうか?w
ミラトレ版の方が提供開始が後にも関わらず、取引回数がEA版の倍近くあり、プロフィットファクター・勝率・損益レシオ・最大ドローダウンのいずれもEA版を上回るパフォーマンスです。
尚、サイト上の詳細説明欄でも「リスクリワードレシオ(損益レシオ):1.1程度」という記載があり、EA版の0.9に比べるとEA開発者のi-tradeさんもミラトレの方が強気(?)のようです。
朝スキャEA(eagle blizzard α/swallow blizzard)でもEA版よりミラトレ版の方がスリッページが起きにくく、約定力が高くてパフォーマンスが高いという現象が起きてますが、仲値EAでも同じ現象なのでしょうか?流動性がないオセアニア時間の取引とは違うので、それだけでこんなにパフォーマンスが変わるものなのかと不思議でしょうがないですが・・・
まあもうちょっと長い期間様子を見てみないとなんとも言えませんが、とりあえず最初はミラトレ版から始めてみるのがいいかもしれませんね。
「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」のバックテスト結果:「Logic_Type」3パターン分比較
「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」のバックテストを1年間毎に計5年間分実施していきます。
ドル円(USDUPY)5分足、証拠金1万ドル、1ロット(単利)、スプレッド1.5pipsですが、「Logic_Type」3パターン分(Type_1~3)実施して比較していきたいと思います。
- 2017年6月9日-2018年6月9日
- 2018年6月9日-2019年6月9日
- 2019年6月9日-2020年6月9日
- 2020年6月9日-2021年6月9日
- 2021年6月9日-2022年6月9日
「Logic_Type」Type_1のバックテスト結果
① | ② | ③ | ④ | ⑤ | |
---|---|---|---|---|---|
純益 | 11,116.57 | 9,694.17 | 10,023.98 | 6,033.43 | 13,741.54 |
プロフィットファクター | 2.36 | 2.29 | 2.29 | 2.01 | 3.34 |
損益レシオ | 1.03 | 1.12 | 1.10 | 1.07 | 1.38 |
最大ドローダウン | 8.98% | 6.15% | 8.39% | 10.21% | 3.55% |
総取引数 | 253 | 295 | 264 | 270 | 304 |
勝率 | 69.57% | 67.12% | 67.42% | 65.19% | 70.72% |
「Logic_Type」Type_2のバックテスト結果
① | ② | ③ | ④ | ⑤ | |
---|---|---|---|---|---|
純益 | 10,787.93 | 8,594.49 | 10,267.72 | 5,249.85 | 16,422.50 |
プロフィットファクター | 2.24 | 2.00 | 2.21 | 1.79 | 3.90 |
損益レシオ | 1.01 | 0.90 | 0.97 | 0.90 | 1.18 |
最大ドローダウン | 8.77% | 7.63% | 8.76% | 8.70% | 2.28% |
総取引数 | 258 | 290 | 265 | 273 | 319 |
勝率 | 68.99% | 68.97% | 69.58% | 66.67% | 76.80% |
「Logic_Type」Type_3(初期値)のバックテスト結果
① | ② | ③ | ④ | ⑤ | |
---|---|---|---|---|---|
純益 | 10,670.25 | 8,597.08 | 10,258.31 | 5,209.53 | 16,102.47 |
プロフィットファクター | 2.27 | 2.02 | 2.22 | 1.80 | 3.96 |
損益レシオ | 1.02 | 0.91 | 0.97 | 0.90 | 1.15 |
最大ドローダウン | 8.82% | 7.63% | 8.76% | 8.70% | 2.30% |
総取引数 | 251 | 287 | 263 | 270 | 306 |
勝率 | 68.92% | 68.99% | 69.58% | 66.67% | 77.45% |
「Logic_Type」Type_1~3のいずれもバックテスト上でのパフォーマンスとしては申し分ない結果ですね。ただ、5年間分を比較してみても3パターンともほぼ同じような結果になっており、バックテスト上ではどのTypeに優位性があるのかといったようなことは確認できませんでした。
まあとはいっても内部ロジックがそれぞれ違うわけですし、フォワードで回して比較してみないとどの相場だとどのTypeが有利かといったことは判断できないのではないかとは思います。
「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」のフォワードテスト結果(ミラートレード)
「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」をミラートレード(倍率1)で既に2週間稼働させているのですが、下記は現時点(2022年6月12日)での取引履歴(※)です。
※GEMFOREX公式サイトからCSVでダウンロードしたものを一部編集してます。
先週大きめのドローダウンがきたので今のところギリギリプラスという状況ですけど、ゴトー日縛りがないのでやはり取引頻度は多く、ほぼ毎日取引してますね。
また、NY時間のロングが早めに決済されたら再度ロングが入ることもありますし、仲値(9時55分)にロングとショートを入れ替えるというパターンも多いですね。
まあまだ稼働始めてから日が浅いので、まだ当面は倍率も上げずにそのままで稼働して様子を見ていきたいと思いますが、朝スキャEAと同様にミラトレが有利な結果になることを体感してみたいですねw 少し期間を置いてからフォワードテストの結果についてはまた追記したいと思います。
「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」⇒「Tokyo Fixing USDJPY Advance gf」へいつの間にかバージョンアップしてた!【2022年7月17日追記】
2022年5月末から「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」をミラートレードを稼働させていて、ここ最近は調子いいな~とは思いつつも何気なくGEMFOREX公式サイトを眺めていたところ・・・
実は2022年7月7日からストラテジーの名前とロジックがすり替わっていたようです。「Tokyo Fixing」の開発者であるi-tradeさんはSNSでの情報発信を行っておらず、私も更新されたのに気付くのに1週間かかってしまいました・・・
公開されているフォワードテストの成績はそのままで、ストラテジーの名前だけが「Tokyo Fixing USDJPY Advance gf」に変わっています。
また、i-tradeさんからストラテジーのページ内レビューで下記のように告知されています。
こちらのストラテジーは「Tokyo Fixing USDJPY Extra gf2」から「Tokyo Fixing USDJPY Advance gf」へ更新いたしました。更新内容は以下の通りになります。
引用元:GEMFOREX公式サイト・ミラートレード「Tokyo Fixing USDJPY Advance gf」
・売り取引の最大利確TPを25pips、最大損切りSLを60pipsに変更(買い取引はTP、SL共に100pips)
・売り取引を月の14日以降のみのエントリーに変更(買いは取引はExtraと同様)
・決済の一部にブレイクイーブン、トレーリングストップを追加
・週跨ぎの持越しポジションを取らないように変更
・その他決済ロジックの微調整
どうぞよろしくお願い致します。
同じ名前の「Tokyo Fixing USDJPY Advance gf」というEAも2022年7月14日にGEMFOREXで公開されており、EAのマニュアル&パラメーター設定も確認しましたが、EA初期設定=上記更新内容で間違いないようです。
ドル円が月足レベルの上昇トレンドの中、Extraが6月に日銀の金利発表時にショートが-100pipsのストップにタッチしたり等損切り続きで、期待値が高い人気ストラテジーの宿命なのかアンチがうるさい時期があったんですよねw まあとはいっても6月はそこまでドローダウンが大きいわけでもなく、その後巻き返しもあってトータル微損だったのですが・・・
ただ、6月のパフォーマンスを見て今の相場とストラテジーが合ってないとi-tradeさんが判断されたのか、この度ストラテジー更新&新EAの公開に踏み切ったようです。
EAに関してはパラメーターの設定項目が大幅に増えていて、従来のGotobi・Extraもモード選択できるになっており、カスタマイズ性重視のようです。詳しくはこれから検証していきますが、完全に別のEA&ミラトレストラテジーに変わってますので、別途「Tokyo Fixing USDJPY Advance gf」の新規記事を後日公開予定です。
本記事でのフォワードテストの続きについても新規記事の方で更新していきますので、暫くお待ち頂ければ幸いです。
2024年12月3日(火)更新
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