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海外FXでも国内FXでも確定申告で悩みがちな経費(家賃・通信費・光熱費等)の家事按分について、あくまで私自身の考える具体例を元にわかりやすく解説していきます!
そもそもFXは経費があまりかからないのですが・・・それでも出来る限り経費で計上できるものはして節税したいですよね?しかし、経費は自己申告制で明確な決まりはなく、これといった正解もないという点で恐らく多くの方が頭を悩ませ、他の方が通信費・家賃・光熱費等の何割くらいを経費計上しているのか等も物凄く気になるのではないでしょうか?本記事がFXの経費について考えるきっかけにでもなれば幸いです。
尚、私自身の確定申告体験談&海外FXのボーナス損失分扱い、FXパソコンの経費計算方法、STEPNの課税タイミング、FX車の経費計算に関しては下記をご覧ください。
FXの経費は自己申告制!正解はない!
全て自己申告制!あなた自身がルール!
まず、現在の日本の確定申告において、海外FX・国内FXに限らずどこからどこまで経費にできるのかといった明確な決まりや範囲の線引きはありません。「事業で収入を得る為に使った費用」=「必要経費」ですが、どこまで経費として計上するのかは全て自己申告であり、最終的にはご自身で考えて判断することになります。
つまり、経費はあなた自身がルールです!これが経費だといえばいくらでも経費とみなして申告することができるようになっています。
税務署に目を付けられ、税務調査される場合あり?
但し、明らかに疑わしい申告内容だと税務署を目をつけられ、税務調査が入る可能性があります。例えば、海外FXの収入(雑所得)1,000万円に対して必要経費1,000万円でトータル0円と記入されてたらさすがにおかしいですよね?大して経費のかからないはずのFXで一体どこに1,000万円もかかってるねん!って税務署員じゃなくても突っ込まざるを得ませんよね?w
また、確定申告書に記入された収入が100万円なのに、銀行口座の預金額が年間で1,000万円以上増えてたら税務署員は突っ込みたくなりますよね?基本的にはお金持ちの方ほど税務署に目を付けられやすいと思いますが、そうでなくても明らかにおかしい申告内容(特に犯罪の臭いがする場合)だったら税務調査が入る可能性はありえますし、敢えて数年置いてから税務調査に入って数年分の利息(延滞税)を回収しにくることもよくあるようです。
いずれにしても経費の計上は全て自己責任ですので、税務署員に突っ込まれた場合に備えてどういう根拠で経費を算出しているのか?経費の正当性について答えられるようにしておきましょう!
FXの経費の家事按分(かじあんぶん)とは?
海外FX・国内FXに関わらず、経費にできる範囲はその方の立場(個人・個人事業主・法人等)や状況によっても大きく変わるのですが、FXのトレードで収益を上げる為の必要経費として全額計上できそうなものと、そうではないものがあります。
※以下あくまで一例です。経費にできるのかどうかは人それぞれなのでご注意ください。
FXのトレード以前に生活で利用しているものについては、全額経費としては認められない可能性が高いです。本当にFXの為だけに賃貸契約しているのであれば通信費、家賃、光熱費等は全額経費計上できるかもしれませんが、恐らくそうではない方が殆どだと思います。
尚、通信費、家賃、光熱費等について生活の中で何割利用しているのかを根拠を持って説明できる場合、部分的に経費計上が認められるのですが、このプライベート用と事業用を兼ねる経費の割合を根拠を持って定めることを家事按分(かじあんぶん)と呼びます。
確定申告に慣れてない方にとっては聞き慣れない言葉かもしれませんが、経費を算出する際にとても重要な考え方です。また、特に明確な決まりがあるわけでもないので、確定申告の際に頭を悩ませる方がとても多いのではないかとも思われます。
FX経費の家事按分:家賃・通信費・光熱費の割合は?具体例を紹介!
家事按分とは何かはなんとなくわかったけど、家事按分やったことないからわからない!という方向けに、以下家賃・光熱費・通信費の家事按分の具体例を元に説明していきます。
家賃は面積か時間で割る!
家賃の家事按分は面積で割る方法と時間で割る方法の2パターンがありますが、まずは面積で割る方法について説明します。
例えば、下記のようなレイアウトの部屋を賃貸契約していて、左半分をトレード専用のスペース(部屋全体の1/2の面積)だとします。
仮に、家賃が月8万円だとすれば、半分の4万円×12ヵ月=36万円/年が経費として計上できます(もし部屋全部がトレード専用なら家賃全額の72万円/年計上可能)。但し、このケースはあくまで左半分が本当にトレード専用のスペースであることが条件で、左半分も普通に生活で使っているのであればこの面積で割る方法は適用できません。
次に、トレードしている時間で割る方法です。
月~金曜日のロンドン時間(冬時間なら18~26時)の8時間は常にチャートに張り付いているということであれば、「1ヵ月の総時間(24時間×30日=720時間) ÷ 1ヵ月のトレード時間(8時間×21日=168時間) = 約4」ですので、家賃が月8万円なら4分の1の2万円×12ヵ月=24万円/年が経費として計上できます。
尚、このトレード時間を家事按分の根拠として経費計上する場合、仮に税務署員に説明求められた場合に備えてトレード時間の証拠となるものがあるといいですよね。
例えば、MT4・MT5をパソコンでずっと起動したままにはせず、トレードを始める時に起動し、終わる時にシャットダウンするようにすればデータフォルダのログ(下記画像のフォルダ内)ではその履歴が残りますし、証拠として説明できるかと思います。
また、スマホトレーダーの方の場合、MT4・MT5アプリの利用時間のデータが確認できますので、これをトレード時間の根拠にしてもいいかと思います。下記はiPhoneのスクリーンショットですが、「設定⇒スクリーンタイム⇒すべてのアクティビティを確認する」でMT4・MT5アプリを選択すれば利用時間を確認できます。
また、FXのトレードの為だけにレンタルスペースを時間貸しで借りている場合は、家賃とは別で利用料分をそのまま経費計上するのに説明がつきやすいですし、同様にファミレスやカフェでトレードされるのであれば場所代としてドリンク代は経費計上はしてもいいかと思います。
但し、レンタルスペースやファミレスを使う目的が本当にトレードの為だけなの?と聞かれて微妙だと思う方は無理して計上しない方がいいですし、別の事業をやられている方はそちらの方で経費計上した方が無難な気がします。
通信費(インターネット利用料・携帯電話利用料)は?
次に、通信費の家事按分についてですが、これも上記家賃と同様に面積か時間で割って経費を算出できるかと思います。
もしFXのトレードの為だけに専用のインターネット回線を敷設、携帯電話会社と契約、VPSの契約をされているということでしたら、面積・時間関係なく全額経費にして問題ないかと思います。
光熱費(電気代・ガス代・水道代)は?
最後に、光熱費の家事按分に関しては、トレード専用のスペースを用意されている方であれば、家賃と同様に面積で割って頂くと経費を算出できるかと思います。
ちなみに、電気代は説明がつきやすいですが、ガス代や水道代を同じ割合で経費計上するのは微妙というか意見が分かれそうですねw お風呂・料理・洗濯等の生活で使う比重が多いと思いますし、それらも考慮した上で根拠を持って割合を設定できるのであればいいのですが・・・。部屋全部がトレード専用で生活拠点は別にあるというのであれば全部計上しても問題ないかもしれませんけどね。
また、面積ではなく、時間で割る方法でも同様に、電気代の説明はついても(これも意見分かれるかもですがw)ガス代や水道代の生活利用との比重を説明する難易度が高い気がします。
尚、トレードする場所が室内か室外に関係なく殆どスマホという方は、光熱費を経費計上するのはやめておいた方がいいかと思います。
以上、FXの経費の家事按分の考え方に正解はありませんが、本記事が確定申告の経費について考える際に少しでも参考になっていれば幸いです。
2024年12月3日(火)更新
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