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日本とアメリカのSQ(エスキュー/Special Quotation)について解説していきます。
株トレーダーの方はSQによって相場が急変動するのでよくご存じかもしれませんが、FXだけやられてる方はSQという言葉はよく聞くけど実は具体的にはよくわかってないという方も多いかもしれませんね。
本記事ではまず、日本とアメリカのSQ日がいつなのかをすぐ可視化できるように2009-2025年分のカレンダーを掲載しており、SQとは具体的にどういったもので、相場でどんなことが起こり得るのか?よく言われる「魔の水曜日」や「幻のSQ」とはどういったものなのか?等についても初心者向けに解説していきます。
2024年のSQ日カレンダー!メジャーSQ・マイナーSQ・NYダウSQ・ビットコインSQ!2009-2025年まで可視化できる!【2024年10月20日更新】
まず、SQ日がいつなのかをすぐに確認されたい場合、是非以下カレンダーをご活用ください!
上記カレンダーをよくご覧頂ければわかるかと思いますが、掲載しているメジャーSQ日(黄色)・マイナーSQ日(青色)・NYダウSQ日(赤色)と、それらの前営業日に当たる各限月の取引最終日に関しては2024年だけではなく、なんと2009-2025年の計17年間分を掲載しております。
しかも、掲載しているのはSQ日・取引最終日だけではなく、日本の祝日(オレンジ色)・アメリカの祝日(緑色)・日銀金融政策決定会合(ピンク色)・FOMC(紫色)についても参考までにカレンダーに一緒に反映させていますので、過去に遡ってトレードやEAの検証で必要な方は是非存分にご活用ください。
メジャーSQ・マイナーSQとは?日本とアメリカでいつ?
期限がきたらポジションが強制決済される時の価格!
SQ(エスキュー)とはスペシャルクォーテーション(Special Quotation)の略で、直訳すると特別清算指数というのですが、この言葉だけ聞いても正直あまりピンとこないかもしれませんね。
先物やオプション取引は、FXと違ってポジションの保有に期限が決められており、期限までポジションを保有していると強制決済される仕組みなのですが、この先物やオプション取引の期限で強制決済される時の価格のことをSQ、もしくはSQ値と呼びます。
ポジションの期限になったら特別にポジションを清算(強制決済)する時の指数(価格)ということですね。
ちなみに、FX業者でも先物の取引が可能なところも多く、以下XMのMT5の気配値をご覧の通り、銘柄名に期限(以下では3月24日もしくは4月24日)がついてるのが先物であることが一目瞭然かと思います。
日本のSQ(メジャーSQ・マイナーSQ)はいつ?計算方法は?
日本のSQ値は、先物やオプション取引の限月(※)の第2金曜日の日経平均構成銘柄の始値で算出されます。
SQ値は日経平均とは算出方法が異なり、値が変わるので注意が必要なのですが、まず日経平均は9時00分15秒時点の日経平均構成銘柄の始値で算出されます。その中で寄り付かない銘柄についてはその時の気配値等で計算されます。
一方でSQ値は第2金曜日の日経平均構成銘柄の始値で算出されるのですが、後場で寄り付く銘柄があれば後場に確定し、その日に気配のまま値がつかなかった場合は、その気配値で計算されます。それによってSQ値は日経平均株価とは値が変わるということですね。そして、SQ日の取引終了後、決まったSQ値でポジションが強制決済されます。
尚、日経225先物(ラージ)等のように3月・6月・9月・12月の第2金曜日がSQのものは「メジャーSQ」、それ以外の月の第2金曜日のSQは「マイナーSQ」と呼ばれています。
特に、年4回あるメジャーSQのある週では思惑で相場が大きく上下動しやすい為、注意が必要です。
アメリカのSQ(NYダウSQ)はいつ?
アメリカのSQ日は日本とは異なるのですが、特にNYダウ先物のSQが注目されており、3月・6月・9月・12月の第3金曜日が最終取引日で、その翌営業日(大抵が第4月曜日)がSQ日となります。
日本のメジャーSQの約1週間後になる為、要するに毎年3月・6月・9月・12月の第2~4週は相場が荒れやすいということですね。アメリカのSQの後に、日銀政策決定会合やFOMCを控えている場合はより一層厄介な相場になるかもしれませんね・・・
魔の水曜日!SQ前は思惑で相場が荒れやすい!
現物取引とは違い、先物取引はレバレッジをかけられるので大きなポジションを取る参加者が多くて相場への影響が物凄く大きく、特にポジションが強制決済されるSQ日が近づいてくると思惑で相場が急変動することが多い為、注意が必要です。
NY時間にFXされてる方はNYカットオプションの前後で相場が変な風に荒れる場合があるのをたまに体感するかと思いますが、それと同様に今含み損のポジションをSQ日までになんとしてでも持ち上げてプラスにしてやる!的ないろんな無茶な思惑が交錯して荒れる要素があるということですね。
参考までに、以下日経225の日足チャートですが、SQ日に縦線(オレンジ色)を引き、SQ日前後のローソク足をわかりやすく黄色で囲っています。
SQ日が必ずしも転換点になったり急変動するとは限らないのですが、特にSQ日までに大きなトレンドが出ている場合、SQ日の後に流れが一旦止まることがあり(止まらない場合もありますが)、SQ日が相場の転換点となることがあるのがわかるかと思います。
次に、以下NYダウの日足チャートですが、やはりアメリカが世界の相場の中心なだけに、こちらの方がSQ日前後で大底もしくは天井をつけてることが多く、より相場の転換点として意識されているようです。
SQのある週は相場が荒れやすいのですが、日本だと最終取引日の木曜日ではなく、その前の水曜日の方が相場が大きく動きやすいと言われており、「魔の水曜日」とも呼ばれています。もちろん水曜日だから必ずしもボラティリティーが出るとは限らないのですが、注意しておくに越したことはないかと思います。
幻のSQ!?SQ後は相場の転換点になりやすいので要注意!
上述の通り、SQ値と日経平均株価は算出方法が異なるのですが、SQ日に日経平均が一度もSQ値を上回ることがなくSQ値がその日の高値になることを「幻の高値」、逆に一度も下回ることがなくSQ値がその日の安値になる場合は「幻の安値」と呼ばれます。
SQ値が「幻の高値」の時は相場が弱く、「幻の安値」の時が相場が強いとされ、この「幻のSQ」が出たらその後の相場でトレンドが出る可能性があるので注意が必要かと思います。
以上、日本とアメリカのSQについて解説してきましたが、SQによる思惑で株価が大きく急変動すれば為替のボラティリティーも大きくなる可能性がある為、SQがいつにあるのかは常に注意しておくに越したことはないですよね。
本記事が少しでも参考になっていれば幸いです。
2024年10月15日(火)更新
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