【簡単】ナンピンマーチンEAの作り方！ロジックはどうする？資金管理が大事？損切りは？自作について徹底解説！【EAつくーる】

誰でもできるナンピンマーチンEAの作り方について解説していきます！

SNSでは詐欺業者による爆益を謳ったハイリスクなナンピンマーチンEAのIB配布が横行してますが、わざわざ他人の作ったEAを使わなくてもナンピンマーチンEAはEAつくーるで簡単なものならすぐに作成できます！プログラミングも不要です！

本記事では、ナンピンとは何？マーチンゲールとは何？という基本的なところから、具体的にどういうコンセプトでどうやってナンピンマーチンEAを作っていくのかというところを解説していきます。

ナンピンマーチン（ナンピン+マーチンゲール）とは？メリット＆デメリットは？

ナンピン（難平）とは？

ナンピン（難平）とは「損（難）を平均すること」を意味し、株やFXなどでとても有名な手法ですが、下記のチャートのように下落している中でも買い増し（逆に上昇してる場合は売り増し）し、買いポジションの平均単価を下げて（逆に売りポジションの場合は平均単価を上げて）有利な状況に持っていこうとする行為です。

レバレッジをかけない株の長期投資やトルコリラなど高金利通貨のスワップポイント運用の場合もナンピンは有効な手法だとは思いますが、特にFXの短期トレードの場合、思惑と逆にいった時にナンピンを重ねて平均単価を良くすることで、反発がきた時にトータルプラス決済で逃げ切る為に使用する場合が多いかと思います。

このナンピンはとてもシンプルな手法なのでEA化も比較的簡単で、レンジ相場にはとても強いのが特徴なのですが、トレンド相場でナンピンし続けるとどこまで含み損が拡大し、これが原因で口座破綻するトレーダーがとても多いというのも現実です。

通貨ペアや取引時間等の選定や稼働させるタイミング、どこで損切りするか、いつ出金するか等の資金管理が物凄く大事な手法です。

マーチンゲールとは？

マーチンゲールは元々カジノで使われていた手法で、負けたら賭け金額を2倍に増やすということを延々と繰り返していけば理論上必ず勝てるという考え方です。あくまで資金が無限にあればこそ成立する必勝法なのですが・・・

FXだとナンピンと組み合わせてマーチンゲールが使われることが多く、下記のチャートのようにナンピン買いする毎にロットを増やすことで、ただ同じロットでナンピンするよりもナンピンマーチンの方がより平均単価が有利になり、トータルプラス決済で逃げやすくなります。また、ロットを引き上げていくのでただナンピンするよりも大きな利益になりやすいというのも特徴です。

上記チャートの3つのポジションが全部同じロットだったら平均単価はちょうど真ん中のポジションと同じになるところが、ナンピンマーチンをすることで平均単価（上記青線）が少し下がって有利になっているのが見てわかるかと思います。

但し、ただナンピンするよりも逆行した時のリスクはかなり大きく、やり方次第では諸刃の剣となってしまう為、ナンピンマーチンEAを稼働させる前にバックテストを十分過ぎるくらい行い、資金管理を含めて慎重に戦略を練っておく必要があるかと思います。

爆益ナンピンマーチンEAを取引させようとする詐欺業者多過ぎ問題！できる限り自作すべし！

SNSで詐欺業者が乱立・・・

主にX（旧Twitter）でゴールドの爆益ナンピンマーチンEAのデモトレードの取引履歴を載せて詐欺行為を働く迷惑なアカウントがとても多いのですが、彼らの目的はノーリスクで海外FXのIB報酬を稼ぐことです。

ユーザーが爆益を得ようが爆損しようが内心どうでもよく、とにかくユーザーに無理矢理にでもいっぱい取引させてIB報酬をせしめたいと考えています。自身の利益の為にユーザーにEAの稼働をさせるところまでは凄く親切にサポートするのだと思われますが、フォワード口座が破綻したら連絡がつかなくなり、逃げる業者も多いようです。

プロフィール欄やポストの内容を見れば怪しいアカウントかどうかは大抵は見分けがつくかとは思いますが、最近はSNS詐欺が凄く巧妙化してて大きな社会問題になっており、油断は禁物です！「爆益」「楽して稼げる」「簡単に稼げる」などの甘い言葉にはくれぐれもご注意ください！

尚、仮に怪しくなさそうな人の場合でも、ナンピンマーチンEAのIB配布をしてたら少し警戒した方がいいですし、警戒し過ぎるのに越したことはないです。試しに勉強の為にIB縛りのEAを入手していろいろ検証してみるのはありだと思いますが、実際にリアル口座で稼働させるかどうかは十分検討した上で慎重に判断するようにしましょう。

EAつくーるで大抵のナンピンマーチンEAは自作できる！

上述の通り、SNSで他人の作ったナンピンマーチンEAを入手して利用することはあまりおすすめできないのですが、そもそもナンピンマーチンEAはとてもシンプルなロジックですし、自作できるものなら自作したいところですよね。自分で作ったEAだったら細かいロジックも全部把握した上で利用できますし、詐欺業者にIB報酬を搾取されずに済みますし・・・

EA開発はMQLというプログラミング言語でコーディングするのですが、プログラミング経験がない方には少し敷居が高く感じるかもしれません。しかし、EAつくーるではプログラミングなしでナンピンマーチンEAを簡単に作成できます！

勿論ツールで提供された範囲外の機能が欲しい場合はそこだけ自身でプログラミングして加えるしかないのですが、EAつくーるは販売開始（2015年5月21日）から9年以上もの間にユーザーからの要望で機能が増え続けていて、正直十分過ぎるくらい使える機能が備わっており、ナンピンマーチンEAも簡単なものならすぐ作れるようになっています。

そもそもEAでも裁量でもロジックを複雑にしてしまうと後で軌道修正するのも大変ですし、シンプルなロジックでパフォーマンスを安定化できるならそれに越したことはないですからね。

というわけで、次項からEAつくーるでのナンピンマーチンEAの作り方について簡単に解説していきます。

【EAつくーる】ナンピンマーチンEAの作り方！

ロジックは十人十色ハイリスク爆益狙い？ローリスク安定狙い？

まずはEAつくーるでどんなロジックのEAを作るのかを考えるところからですが、一言でナンピンマーチン（もしくはナンピンのみでマーチンなし）とはいっても人それぞれで、SNSで詐欺業者がよく喧伝してる爆益型EA以外にもいろいろあるかと思います。

デイトレード・スキャルピングの中でナンピン数回の小分けエントリーで平均単価を有利にする手法だったり、高金利通貨で売られ過ぎたところをひたすらロングナンピンする手法だったり、正直人それぞれで十人十色ですよね。

ただ、「よくあるナンピンマーチンEA」ということで大まかに分ければ、ゴールド（XAUUSD）1分足等で積極的に取引させるハイリスクハイリターンの爆益型か、EURGBP・AUDNZD・AUDCAD等の長期足でレンジの通貨ペアで取引時間も絞ったローリスクローリターンの安定型の2パターンではないでしょうか？

EAを作りながら考えていってもいいのですが、まずはどんなEAを作りたいのか考えておきましょう。

エントリー条件が生死を分ける最初の関門！

基本的にナンピンマーチンEAは逆張りエントリーが前提になっていることが多く（勿論ロジックにもよっても変わるのですが・・・）、1本目のポジションをどのタイミングでとるのかが物凄く重要で、これによって生存率が大きく変わるといっても過言ではありません！

爆益型EAの中にはポジション決済した直後に次のエントリーをしてせわしなく取引し続けるものもあるのですが、ナンピンする前提だとしてもできる限り引き付けて少しでも有利なところでエントリーするようにした方がナンピンのポジション数も減らせて生き残れる確率が上がるのではないでしょうか？

参考までに、売られ過ぎ＆買われ過ぎをRSIで判断し、ローソク足1本前の終値でRSI（期間14）が30を下回ったらロング、逆に70を上回ったらショートをする場合、EAつくーるでは以下のように設定します。

ゴゴジャンのマイページへログインし、左側メニュー「開発する」＞「EAつくーる」＞「取引条件」をクリックします。

取引条件のページで、「条件追加（OR）」ボタンを2回クリックします。

下記のように条件が2つ追加されるのですが、「条件1の設定」「条件2の設定」（赤丸）・「買い」（青丸）の箇所をそれぞれクリックして設定を変更していきます。

「条件1の設定」をローソク足1本前の終値でRSI（期間14）が30を下回ったらロングする場合、以下のような設定になります。

「条件2の設定」をローソク足1本前の終値でRSI（期間14）が70を上回ったらショートする場合、以下のような設定になります。

「買い」（青丸）をクリックすると以下4つの取引種別を選択できるのですが、条件1は「買いエントリー」・条件2は「売りエントリー」を選択して「OK」ボタンをクリックします。

取引条件の設定が完了したら下記のような画面になります。

もちろんRSI以外にもボリンジャーバンドやストキャスティクス等を使ってもいいですし、もっと細かい条件を加えてもいいですし、必要あれば決済の条件を加えてもいいのですが、ナンピンマーチンEAの決済条件は今回別のところで設定する為、ここでの取引条件はシンプルにこれだけになっています。

エントリー間隔（pips）・ロット倍率・ロット追加はどうやって決める？

次に、肝心のナンピンマーチンの設定を行います。左側メニュー「開発する」＞「EAつくーる」＞「オプション」をクリックします。

数多くのオプションがありますが、ここでは「ナンピン」をクリックします。

まず、「ナンピン」の左側にあるチェックボックスをクリックします。ここがクリックされていないとナンピンの設定が反映されないのでご注意ください。また、下の「概要」は本項目に関するとても重要な説明なので必ずお読みください。

各項目を入力していきますが、参考までに下記は損切り＝口座破綻の前提で、保有ポジションと逆行したら4pipsずつ無限でナンピンし続け、かつ0.01ずつロットを大きくしていく設定です。

ナンピンEAを作る際に全ての項目が重要なのですが、特に重要なのが「エントリー間隔（pips）」「ロット倍率」「ロット追加」ではないかと思います。

基本的にはエントリー間隔が狭いほどハイリスク、ロット倍率・ロット追加が高いほどハイリスクです。レンジ相場で上手くハマれば早く逃げ切れて回転も上がって爆益が期待できるというメリットもあるのですが、急に一方通行の値動きがきた時の破綻リスクは格段に上がり、諸刃の剣であるのは間違いありません。ハイリスク設定でいくならトレンドが出やすい時間帯や重要指標を避けて稼働する等の工夫は必要かと思います。

変則ナンピンマーチンも可能！但し、エントリー間隔は固定

EAつくーるでは2024年6月25日から「カスタムロット設定」という項目で変則ナンピンマーチンもできるようになりました！

2つ目以降のナンピンポジションのロット数を自由に指定できるようになっており、例えばポジション3つ目まではロットを大きくしていくけど4つ目以降は落とすとか、EAつくーるでできることの幅が格段に広がりましたね。

但し、「エントリー間隔（pips）」に関しては現時点（2024年8月30日）で変則にはできず、一定の幅で固定にしかできないのでご注意ください。

基本項目の設定もお忘れなく！他におすすめのオプションは？

オプションの「ナンピン」以外の設定も大事なのですが、「基本項目」の設定も忘れずに行いましょう！

下記赤枠で囲った「ロット数」「損切り」「利食い」は1ポジション目にのみ反映されます。オプションの「ナンピン」を搭載した場合、「ナンピン」内の「利食い」「損切り」で設定している合計pipsに達したら全ポジションが決済されます。

尚、オプションには他にも便利な機能が盛り沢山で、「ナンピン」以外にも必要な機能を加えていくといいかと思いますが、ナンピンマーチンEAで特にあった方がいいのは「取引時間制限」「指定時刻決済」「週末取引停止」辺りではないでしょうか？

ナンピンEAはレンジに強く、トレンドに弱いというのが特徴なので、下記のようにボラティリティーが出やすい時間帯のエントリーを避けるのもありかと思います。

また、日跨ぎを避けたり、週末の窓空けリスク防止の為に強制的に決めたタイミングで全決済することもできますが、無用な損切りを避けたいのであればMT4・MT5で後からオフにすることもできます。

他には、スプレッドが凄く広がった時のエントリーを防ぐ「最大スプレッド制限」（基本項目の「スリッページ」も同様に重要ですが）や、「一本当たりのエントリー回数制限」もしくは「連続エントリー制限」辺りでしょうか？これを入れてないと同じローソク足の中でエントリー条件を満たしてたら何度もエントリーしてしまうので、常に引きつけたエントリーを心掛けたい場合は入れておいた方が無難です。積極的にエントリーさせたいなら敢えて外すのもありですが・・・

MT4・MT5でバックテストを繰り返し、良ければフォワードテストへ！

EAつくーるで一通り設定できたら下記の「MT4 EA作成」もしくは「MT5 EA作成」をクリックしてEAをダウンロードし、MT4かMT5のデータフォルダへ格納した上でストラテジーテスターでバックテストをやってみましょう！

必要に応じてEAつくーる上でいくらでもEAを作ってダウンロードができますので、まずは失敗を恐れずにどんどんEAを作ってバックテストを行ってトライ＆エラーを繰り返し、いけそうだと思えばフォワードテスト（リアル口座の前にデモ口座で試してもOK）で実際に稼働してみましょう！

尚、ここまで本項目で紹介していた設定のEAをMT4へ搭載し、EURGBP1分足で過去1年間分（2023年8月1日~2024年7月31日）バックテストした結果は以下の通りです。

ローリスクローリターン前提のナンピンマーチンEAにも関わらず、低ドローダウンで年利30%となかなかのパフォーマンスですねw　0.01ロットスタートで、ナンピンする毎に0.01ずつロットを上げていくスタイルで、最大ロットが0.16でした。

但し、レンジの多いEURGBPとはいってもボラティリティーの大きい年ではもっと保有ポジション数が増えることもある為、さらに堅実にローリスクローリターンでいきたいならマーチンゲールをなくしてロット固定にしてもいいかと思います。

このようなローリスクローリターンなのか、破綻前提のハイリスクハイリターンなのか等ナンピンマーチンEAを作る目的は人それぞれ変わると思いますが、理想のEAを目指していろいろ仮説を立てながら日々試行錯誤していきましょう！

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以上、EAつくーるを使ったナンピンマーチンEAの作り方について解説してきましたが、本記事がナンピン手法に興味のある方々にとって少しでも参考になっていれば幸いです。