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GEMFOREX(ゲムフォレックス)他どのFX業者でトレードしていても共通することですが、ポンドドル(GBPUSD)、ポンド円(GBPJPY)といったいわゆるポンドクロスはボラティリティーが大きく、上下に激しい値動きをすることが多いという特徴があり、「殺人通貨」「ポン様」「じゃじゃ馬」「メンヘラ」「煩悩の通貨」「投資不適格」とかいろんな呼び名があってトレーダーには相変わらず人気ですよねw
では、なぜポンドは値動きが激しいのか?ユーロドル(EURUSD)&ユーロポンド(EURGBP)との相関はどうなのかについて解説していきます。
※ビットコイン・ゴールド・シルバー・ユーロクロスについても同系統の記事を公開してますので、もしよければ合わせて下記についてもご参考ください。
ポンドドル、ポンド円の値動きが激しい理由
ポンドは必要証拠金が高い【2023年3月29日更新】
まず、単純にポンドが高いというのがボラティリティーが大きくなる一番の要因です。高い通貨ほどどうしても価格の変動幅も大きくなります。以下、GEMFOREXで取引できる主なドルストレート・クロス円の通貨ペアの必要証拠金と比較してみました。
ポンドはゴールドよりは安いですが、その次に高いです。そもそもゴールドやシルバーはFXの通貨ペアというよりはCFDですし、FXの通貨ペアの中ではポンドが一番必要証拠金が高いという認識で間違いないと思います。豪ドルの倍は証拠金が必要ということですね。
ポンドはドル・ユーロ・円よりも世界での取引量が少ない
かつては世界の基軸通貨だったイギリスのポンドですが、国の衰退とともドルに覇権を握られて結構な時間が経って現在に至ります。とはいえ、その今でもポンドは世界でも第4位の取引量を誇っています。
しかし、上記の棒グラフをご覧頂いてもわかる通り、ドル(USD)・ユーロ(EUR)・円(JPY)とはそれなりに取引量に差があります。ただでさえポンドは必要証拠金が高いにも関わらず、その中で他のメジャー通貨に比べると流動性が低めなので、経済指標や要人発言等でより荒れた値動きになりやすいといえます。
ロンドンヤクザ・ギャンブル好きイギリス人の気質?
必要証拠金が高く、他のメジャー通貨に比べて流動性が低めというだけでは説明がつかないような常軌を逸した値動きをたまにするというのがポンドに対する私の印象です。最近は随分大人しくなった印象ですが、以前はもっと節操なく上下に暴走してませんでしたっけ?w
欧州市場の時間にロンドンヤクザがドンパチやり合ってるように見えるのは、ギャンブル好きなイギリス人の気質という部分もあるような気がしています。イギリスといえば古くからブックメーカーやカジノといったギャンブルがあって、合法化されてる国ですよね?ブックメーカーに関してはスポーツ以外にも各国の政治に至るまであらゆるものが賭けの対象になってて、日本のニュースでも度々それが取り上げられてますよね。
長年培ってきたギャンブラーとしての気質が、結果的にこういう値動きになってるという部分ももしかしたらあるのかもしれません。
【余談】イギリス国民投票(2016年6月23日)では僅か数時間で2,700pipsの暴落!
上記3つのポンドの値動きが激しい理由が伴った究極形の値動きが、2016年6月23日にあったイギリス国民投票に出たのではないでしょうか?以下ポンド円の日足チャートですが、緑丸をつけたローソク足の大陰線をご覧ください。
当時国民投票前のイギリスは、EU離脱はせずに結局残留するだろうという意見の方が有力で、投票の1週間くらい前から15円くらい思惑でカチ上げてました。投票当日の日本時間早朝6~7時辺りで天井をつけて、そこから開票が始まると事前予想とは逆の離脱が有力になったのが明らかになってくると、溜まってたロングのロスカット祭りでとんでもない爆下げになり、僅か数時間で27円下落するという伝説を作ってしまいました。あのスイスフランショック(2015年1月15日)を上回る下落幅です。
まあ当時はGEMFOREXでもレバレッジ規制するくらい大きなボラティリティーになることは予想されていましたが、イギリスの今後の国の行く末を大きく左右するビッグイベントなだけに、多くの人たちが全力勝負してた結果なのかもしれませんね・・・
ポンドドル、ユーロドル、ユーロポンドの相関(月足レベル)
ここまでなぜポンドの値動きが激しいのかについて説明してきましたが、次はポンドドル(GBPUSD)・ユーロドル(EURUSD)・ユーロポンド(EURGBP)との間でどのような相関関係にあるのかを見ていきたいと思います。
まず、ユーロポンド(EURGBP)の月足チャートから見ていきます。
ユーロという通貨が誕生した1999年から見ていき、最高値・現在値・最安値に赤丸をつけています。
ここからまず一つ言えることは、一度もパリティ(1.00)より上にいったことがなく、ずっとユーロ<ポンドではあるものの、ここ20年の間はユーロ買いポンド売りの方向が優勢の値動きになっています。今後ここからパリティをつけにいくのか、上げ止まって下方向に向かうのかは現時点ではわかりませんが・・・
次に、ユーロドルとポンドドルの月足チャートを見ていきます。
まず、ユーロドルは1999年にパリティ(1.00)でスタートしてから0.82台まで下落したものの、その後は1.60台まで上昇し、その後はずっとパリティ以上をキープしており、基本的にはユーロ>ドルです。ただし、2008年に最高値をつけてから13年間ずっと高値を切り下げる展開が続いており、月足ではユーロ売りドル買いの方が優勢の値動きになっています。
ポンドドルはずっとパリティ(1.00)以上をキープしており、ポンド>ドルですが、ユーロドルと同様高値切り下げがずっと続いており、月足ではポンド売りドル買いの方が優勢の値動きになっています。
また、ユーロポンドの月足ではユーロ買いポンド売りの傾向でしたが、ユーロドルとポンドドルの月足を見比べてもそれが現れており、ポンドドルの方が下落幅が大きいです。
単純に通貨の値だけ見ればポンド>ユーロ>ドルなのですが、近年の傾向としてはドル>ユーロ>ポンドとなっています。
また、ユーロドルとポンドドルのチャートの形状はとてもよく似ているのが見てわかるかと思いますが、要するに世界で半分近くの取引量を誇る基軸通貨のドルを中心に動いているということですね。メジャー通貨のユーロやポンドに対してですらこんなチャートになっているわけですから、それだけドルの影響力は甚大だと言えますし、チャート分析の際にドルインデックス(DXY)を合わせて確認しておくのは有効だとも言えるのではないかと思います。
2024年10月15日(火)更新
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