GEMFOREX(Galaxy DAO)
GEMFOREXは2023年5月27日に「M&Aによる事業継承の協議開始」を発表後、5月31日に一時サービス停止となりました。それから協議の結果、債務(出金遅延分)の継承・各種条件・買収金額で合意となり、8月1日にGalaxy DAOへ事業譲渡されたことになっていますが、8月15日公開のホワイトペーパーV1にて出金は行わず、その分独自トークン「GBOND」を発行すると発表されました。10月31日公開のホワイトペーパーV2でも大まかな内容は変わらず、これまでの経緯を踏まえれば出金される期待値は極めて低いと言わざるを得ません・・・。
GalaxyDAOやM&A事業継承の協議、出金遅延等について詳しくは下記をご覧ください。
GEMFOREX(ゲムフォレックス)公式サイトのトップページでちょっと下にスクロールしたところにあるコラムで、ほぼ毎日新しい記事が更新されていることを皆様はご存知でしょうか?その中で、2021年3月17日に公開された「【FXで積立がおすすめである理由】積立FXの概要と活用方法を紹介」という記事が突っ込みどころ満載だった為、こちらで記事にさせて頂きます。
そもそもなぜGEMFOREXはコラムをやっているのか?
まあ実際のところは中の人に聞いてみないとわからないのですが、いくつか目的がある中でも、恐らく一番の目的はSEO対策ではないかと思います。
GEMFOREXというパワーワード以外でも、FX関連のいろんなキーワードで上位表示できるように頑張っているようです。site:https://gforex.asia/mediaでググってみたら235件インデックスされた記事(2021年3月19日現在)が出てきました(※)。恐らく人海戦術で記事量産しているのだと思いますが、個人ブロガーの心を折りにきてますねw ただでさえドメインパワーが強い会社が、いかにも個人ブロガーが書きそうな内容の記事を量産してるわけなので・・・。まあSEO対策頑張れば売上に直結するので、会社として頑張るのはわかるんですけどね。
ただ、コラムの内容が結構ピンキリと言いますか、中には薄っぺらい記事もあるのが微妙なんですよね。最近だと副業の記事があったのですが、ググったらいくらでも出てくるような副業の話をまとめた後に、副業として海外FXをお薦め→GEMFOREXを新規口座開設という流れになっていますが・・・さすがにこの話ちょっと無理があるんじゃないですかね?w ハイリスクハイリターンであることには一切触れておらず・・・
こういう誰にでも書ける記事を量産するのではなくて、もっとGEMFOREXならではの、GEMFOREXの中の人しか知りえない独自性のある記事を絞って書いた方が相対的に評価も上がるし、いいと思うんですけどね。
GEMFOREXお薦め「積立FX」の概要はドルコスト平均法!
この記事で紹介されている「積立FX」を一言で表すなら、ドルコスト平均法だと思います。ドルコスト平均法というのはインデックス投資ではとても多くの投資家に使われていますが、現在の価格を気にせずに長期間定期的に買い増しを続けるという手法です。長期的に見れば上がるということを前提にして、暴落時でも定期的に買い増しすることで平均単価をより有利にすることができます。GEMFOREXのコラムでは、恐らくドル円 or ユーロドル、もしくは別の高金利通貨(トルコリラ、南アフリカランド等)でこれをやることをお薦めしていると思われます。
この時点でももう突っ込みたいのですが、我慢して次にいきますw
GEMFOREXで積立FXをするメリット
先に、GEMFOREXだからこそできるメリットについてから書いていきます。
レバレッジ1,000倍で低コストから始められる
レバレッジなしの外貨預金だとまず初期投資がネックですよね。手数料もかかります。だからFXで同じことをやった方が有利だとは思うのですが、GEMFOREXのレバレッジ1,000倍は必要証拠金が少なくて済むので、同じLOTでポジション持つなら有利なのは間違いです。0.01LOT(1,000通貨)からポジション持てますし、敷居が低いのは魅力ですよね。
もちろん欲をかかずに同じLOTで続けられればの話ですが・・・
ドル円とユーロドルはロング・ショートともにプラススワップ⇒既に廃止済み
長期投資ということになると鍵を握るのはスワップポイントですが、GEMFOREXでは業界で唯一ドル円とユーロドルでダブルスワップを採用している会社です。日米欧の長期金利差に関係なく固定でプラスのスワップポイントを設定しています。金額は少ないですが、ロングとショートのどちらに張ってもポジションを持っている限り、スワップポイントの積立をすることが可能です。
どちらに張ればいいのかという話はここでは伏せておきますがw
ドルコスト平均法EAを使えば基本的には放置でOK
EAで定期的にポジションを自動的に取る設定ができるものなのか気になってググってみましたが、普通にできるみたいですね。ドルコスト平均法EAを使えば、基本的にはインデックス投資と同じで普段は放置していればOKです。精神的なストレスも少なくて済むでしょう。
もちろんLOT管理ができていることが大前提の話なので、定期的に点検する必要はあるかと思いますが・・・
GEMFOREXで積立FXをするデメリット(やってはいけない理由)
さて、ここからが本題ですw デメリットというより、GEMFOREXで積立FXをやってはいけない理由を書いていきます。
カンパニーリスク
まずは海外FXの会社に何十年レベルもお金を預ける前提で考えて大丈夫なのかというそもそもの話です。GEMFOREXという会社自体は今はまだ伸びしろがあると私は思っていて、あと数年レベルであれば大丈夫ではないかと思います。ただ、十年以上、数十年というレベルになってくると、これだけ変化の激しい現代社会で、今の日本国内での海外FXの立ち位置等を考えてみるとさすがに不安に感じざるを得ないのではないでしょうか?
GEMFOREXは金融ライセンス(NZFSP)を取得しており、資産の分別保管もしている会社なので、万が一会社が飛んだとしても資産は全額返還される用意はあると考えていいと思うので、そこをどう考えるか次第ですが、超長期で考えしまうのはさすがにリスク高いのではないででしょうか・・・
株と違って為替の方向感を超長期で読むのは難しい
株は200年ずっと上がり続けていますし、歴史的に見ても暴落がある毎に押し目で拾われ続けてきました。ただ、為替は一方通行ではないので難しいです。確かにドル円だけで見れば戦後360円でスタートしてから右肩下がりの円高相場なので、ドルコスト平均法でショートしていくという考え方もできるのですが、今後も超長期で円高とは限らないのではないでしょうか?
ドルコスト平均法は超長期で一方通行だということを前提にした手法なので、これを為替に適用するのは無理があるのではないかと思います。
また、方向感ないなら両建てすればいいのではという考え方もあると思います。確かにドル円とユーロドルならダブルスワップなので、両建てしてもスワップポイントは溜まります。ただ、超長期の両建ての舵取りは結構難しいと思います。逆行したから両建てしたけど、どこで片方切るのか、それともずっと両建てのままでいくのか等、やっていることはFXのトレードそのもので、ドルコスト平均法とは全く別物になってしまっています。
もし両建てをやるとしたらコラムに書いてあったような為替差益狙いは完全に捨てて、最初から両建てに徹してスワップポイントだけ狙いにいくしかないと思います。
GEMFOREXでダブルスワップがずっと続くとは限らない⇒廃止済み
そして、その両建て戦法も超長期だと不安だとする理由がこれです。2020年5月に、それまでダブルスワップだったドル香港ドル(USDHKD)の買いスワップが急にマイナスになりました。ダブルスワップ自体、GEMFOREX側に大分負担がかかりますので、経営状況次第ではドル円やユーロドルについても前提を突然覆される可能性はUSDHKDの例からも十分ありうることだと思います。
尚、両建てスワップポイントサヤ取り手法があまりお薦めではない理由については過去記事で書いていますので、もしよろしければ下記よりご覧ください。
GEMFOREXではポジションを決済しないと出金できない
国内のFX会社だとポジションを持ったままでもスワップポイントのみ出金できるところもありますが、GEMFOREXでは全決済しなければ出金できません。ちょっと利益が出てきたら一部出金して使うことができない為、柔軟性には欠けますね。
唯一いい点として、ポジションを決済しなければ課税されることがないという点くらいでしょうか?(法人口座だとポジションがアクティブの状態でも課税対象になるのでご注意ください。)
GEMFOREXでは最大30LOT&30ポジションがネック⇒劇的改善済み!
ドルコスト平均法でやるにはここがネックになるのではないでしょうか?0.01LOTずつポジションを取っていくなら30LOTまでは遠いですが、ポジション30個はすぐに到達してしまうのではないでしょうか?月1回ポジション1つ追加していくのであれば、2年半で限界がきてしまいます。
GEMFOREXを使った積立FX(ドルコスト平均法)の対案について
上記で述べてきた通り、GEMFOREXでドルコスト平均法のノリで積立するのはお薦めできません。その対案としては、もう少し短い期間(長くても数年レベル)で低LOTのスイングトレードをしてみてはいかがでしょうか?
最低限のテクニカル分析(ダウ理論・移動平均線・基本的なチャートパターン)も覚えておいて損はないと思います。定期的に積み増しするというよりは、長期足の方向にポジションを取って、逆行した時に一定間隔ごとに追加(ナンピン)していくスタイルの方が無難ではないでしょうか?自分自身でちゃんと考えて実行していけば、相場での経験値もだんだん上がってくると思います。
世の中簡単に儲かると言われる方法には必ずといっていいほど罠がありますので、ご自身でしっかり考えた上で行動していきましょう。
2023年11月9日(木)更新
GEMFOREXは2023年5月27日に「M&Aによる事業継承の協議開始」を発表後、5月31日に一時サービス停止となりました。それから協議の結果、債務(出金遅延分)の継承・各種条件・買収金額で合意となり、8月1日にGalaxy DAOへ事業譲渡されたことになっていますが、8月15日公開のホワイトペーパーV1にて出金は行わず、その分独自トークン「GBOND」を発行すると発表されました。10月31日公開のホワイトペーパーV2でも大まかな内容は変わらず、これまでの経緯を踏まえれば出金される期待値は極めて低いと言わざるを得ません・・・。
尚、GEMFOREXの一時サービス停止・M&A事業継承協議・買収先(GalaxyDAO)・規約違反者への対応厳格化・出金遅延に関しては下記の記事をご参考ください。
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