GEMFOREX（Galaxy DAO）
GEMFOREXは2023年5月27日に「M＆Aによる事業継承の協議開始」を発表後、5月31日に一時サービス停止となりました。それから協議の結果、債務（出金遅延分）の継承・各種条件・買収金額で合意となり、8月1日にGalaxy DAOへ事業譲渡されたことになっていますが、8月15日公開のホワイトペーパーV1にて出金は行わず、その分独自トークン「GBOND」を発行すると発表されました。10月31日公開のホワイトペーパーV2でも大まかな内容は変わらず、これまでの経緯を踏まえれば出金される期待値は極めて低いと言わざるを得ません・・・。
GalaxyDAOやM＆A事業継承の協議、出金遅延等について詳しくは下記をご覧ください。
GEMFOREX（ゲムフォレックス）のドル円（USDJPY）・ユーロドル（EURUSD）でできるスワップアービトラージ手法（両建てサヤ取り手法）について、ググったらノーリスクだと謳ってお薦めしているサイトがいっぱい出てきますが、上手い話には必ず裏があります！少なくとも私は長期投資としては決してお薦めできないと考えていますが、その理由について解説していきます。
ドル香港ドル（USDHKD）・ユーロドル（EURUSD）に続き、とうとうドル円（USDJPY）の両方向プラススワップも2022年9月10日でなくなってしまい、GEMFOREXで長らく人気を博していた両建てスワップポイントサヤ取り手法も完全終了（※）となった件について別途記事公開してます。詳細については下記の記事をご覧ください。【2022年9月11日追記】
※2022年12月6日にまた復活してます。
ここ1年で世界各国の金融政策（緩和→引き締め）やGEMFOREXを取り巻く状況も大きく様変わりしたのにつき、この度スワップポイント入門編記事を大幅にリライトしました！GEMFOREXのスワップポイントについて全般的に詳しく知りたいという方は下記の記事も合わせてご覧ください！【2022年7月15日追記】
GEMFOREXの両建てスワップポイントサヤ取り手法とは？
まず、GEMFOREXではドル円・ユーロドルのスワップポイントがロング・ショートともにプラスになっているというFX業界で唯一無二の特長を持っており、両建てすることによって為替変動のリスクを背負うことなく、ポジションを握っているだけで稼ぐことができます。
でも、そんなことしててもGEMFOREX側に何のメリットもないし、容認するわけがないと思う方も疑う方も中にはいらっしゃるかと思いますが、GEMFOREXはこの両建て手法を同一口座内に関しては利用を容認しています。
なお、当社GEMFOREXではスワップアービトラージを推奨しています。
買いスワップと売りスワップのどちらもプラスの通貨ペアを選べば、両建てによるスワップポイントの受け取りが可能です。
ぜひチェックしてみてください。
海外FX業者では禁止？メリットや方法など「両建て」とは何か徹底解説！（GEMFOREXコラム）
複数口座間・複数業者間での両建ては禁止されているものの、公式サイトのコラムではっきりと推奨してるって載せている以上、「誰でも簡単にできる」「ノーリスク」「初心者におすすめ」と多くのサイトがこの手法をお薦めしている・・・というのが現状です。
GEMFOREXの両建てスワップポイントサヤ取り手法は実際どれくらい稼げるのか？
GEMFOREX公式サイトの各通貨スワップポイント一覧（2021/02/18 04:15 時点）より以下抜粋しました。1LOT（10万通貨）辺りのスワップポイント（単位はUSD）です。
| 通貨ペア | Swap Long | Swap Short |
|---|---|---|
| EURUSD | 0.24700 | 0.25300 |
| USDJPY | 0.21300 | 0.28700 |
例えば、ユーロドルのロング1LOT・ショート1LOTを両建てをした場合、1日ロールオーバー（持ち越し）した場合のスワップポイントの計算方法は以下の通りです。
(0.247USD + 0.253USD) × 105.86（現在のドル円レート）= 約53円
つまり、この両建てポジションを1年間握り続けたら、約53円 × 365日 = 約19,345円となり、LOTを大きくすればその分だけ受け取れるスワップポイントも比例して大きくなり、仮にGEMFOREXでLOT制限いっぱいの30LOT分持ち続ければ15倍の約290,175円の利益になります。
※スワップポイントやレートは変動するのであくまで目安です。
GEMFOREXのスワップポイントは、金曜日のNYクローズ時（日本時間早朝）に3倍分付与されていましたが、2023年4月7日から3倍スワップデーは水曜日に変更されました。他の国内外FX会社でもスワップ3倍デーが水曜日の場合が多いのですが、恐らく自社グループでLP運営することになったのが背景にあると思われます。【2023年4月11日更新】
※詳細については下記の記事もご参考ください。
GEMFOREXの両建てスワップポイントサヤ取り手法で気をつけないといけないのがスプレッド！
そこで、種銭としていくら口座に入金したらいいのかが気になるかと思いますが、その為に気にしないといけないのがスプレッドです。早朝のNYクローズ前後の時間帯や重要指標の時はスプレッドが開きやすいので、両建てだから少々LOT大きくても大丈夫だと油断してはいけません。しかもGEMFOREXはわりとスプレッド開きやすいですしね。いくら両建てといえどもそのスプレッド分は耐えられるLOTの大きさにする必要があります。
そこで、具体的にスプレッドが開く時にどれだけ開いているのかを確認すればいいのですが、金曜日のNYクローズ時にユーロドル・ドル円ともに20pipsくらい開いていることはよくあります。以前、私自身がLOTの大きさ別で狩られるかどうか1ヶ月テストした際、ゼロカットまで20pipsのLOTでも狩られなかったのですが、それでも20pipsでは心許ないので少なくとも30pips分まで見ておいた方が無難かと思います。
ユーロドルのロング1LOT・ショート1LOTの計2LOT両建ての場合、ドル円レートが105.86だとすると30pips分は約32,000円ですね。最低でもこれくらいは見ておいた方がいいです。尚、スワップポイントが溜まって証拠金が増えれば増えるほどスプレッドの開きに耐えられる確率は上がります（証拠金が増えてきたのを見てLOTを増やさなければの話ですが）。
ちなみに、種銭3.2万円に対して53円/日の利益ということは、1,590円/月で月利約5%、19,345円/年で年利約60%という高配当株投資もビックリのハイパフォーマンスな予測値ですw 確かに新規口座開設ボーナスだけでやるならノーリスクなのは間違いないですが、実弾（現金）を口座に投入するのであれば、長期投資という点で考えればそこそこハイリスクだと考えておいた方がいいかと思います。
GEMFOREXの両建てスワップポイントサヤ取り手法の失敗パターン！長期ではあまりおすすめできない理由
フラッシュクラッシュの時のように相場が急変した時に一発アウト！
滅多に起きることではないですが、相場でこういうことはやはり起こりえます。ユーロドルやドル円は他の通貨ペアに比べると開きにくいものの、それでも瞬間風速的に想定を大きく上回るくらいスプレッドが開くことはありうるので、そうなったら今までコツコツ溜めてきた利益を一瞬で吐き出し、ゼロカットになります。先日のゴールド事件のように、GEMFOREX側に非があるなら補填してくれますが、そうでないなら補填はされません。
フラッシュクラッシュのようなことが起きないように毎日祈りながら、ビクビクしながら生活するというのは長期投資としては健全とは言えないのではないでしょうか？
※フラッシュクラッシュの前兆に関する記事を別途公開しています。興味があれば下記より合わせてご参考ください。
GEMFOREXでの最大取引量は200LOT（1ポジション50万通貨）まで
株の長期投資のように利益分でLOTを積み増すことはできても、それが最大30LOTまでに限られ、上積みを期待できないのもネックではないかと思います。また、30LOT張ってたとしてもスプレッドが想定以上に大きく開けば一発でアウトです。
GEMFOREXでは現在MT4口座・MT5口座ともに1ポジション50LOTまで、1口座だと200LOT（表向きには無制限）と大幅に取引条件が改善されています。詳細については下記の記事をご覧ください。尚、10LOT以上取引時の事前連絡（月1回でOK）に関しても下記の記事にて言及しています。【2022年9月11日追記】
途中でスワップポイントだけの出金ができない
国内のFX業者でポジションをクローズしなくてもスワップポイントだけ出金できるところもありますが、GEMFOREXを始めとした海外FX業者ではスワップポイントだけの出金ができません。ポジションがアクティブのうちはどれだけスワップポイントが溜まっていようが、スプレッドが想定以上に大きく開けば一発でアウトです。
ドル円・ユーロドルともに将来的にダブルスワップではなくなる可能性がある
2020年5月、今までダブルスワップだったドル香港ドル（USDHKD）の買いスワップが急にマイナスになったということで話題になりました。
GemのUSDHKDスワップが大幅改悪(ロングで-2.54)になっていたので微益撤退しました
— めっそん@投資 (@messontousi) May 5, 2020
中々上手くいかないなあ
あと、私もお伝えしたかったことが。
— Yoji (@yoji_hk) May 26, 2020
以前はGEMのUSDHKDは買いでも売りでもプラスになるスワップだったのですが、５月に変わってしまいました。(画像)
2.54ドル=仮に35円なら百日経っても3500円なので、余程長くならなければ影響ないですが、毎日これだけ証拠金が目減りしていることはご留意下さい。 pic.twitter.com/RXlinIEpf2
ダブルスワップ自体GEMFOREX側に負担のかかることなので、将来的にはドル円やユーロドルも同様に改悪される可能性はありえます。数年後にはどうなっているかわからないという時点で、長期投資には向くとはいえないのではないでしょうか？
ドル香港ドル（USDHKD）・ユーロドル（EURUSD）に続き、とうとうドル円（USDJPY）の両方向プラススワップも2022年9月10日でなくなってしまい、GEMFOREXで長らく人気を博していた両建てスワップポイントサヤ取り手法も完全終了となってしまいました。詳細については下記の記事をご覧ください。【2022年9月11日追記】
新規口座開設ボーナスのみで両建てするなら確かにノーリスク
両建て投資法をもしやるなら上記4点のリスクを許容した上でやらなければいけませんが、新規口座開設ボーナスのみで両建てするのであれば確かにノーリスクです。
実は、私もかつて口座開設した際にゲットしたボーナス2万円分で2ヶ月くらい両建てしてましたw ユーロドルのロング0.5LOT・ショート0.5LOTの計1LOT分です。ボーナスのみの口座は両建てしてずっと放置しておき、普段のトレードは別口座で行うという形がいいのではないでしょうか？
尚、GEMFOREXの口座開設ボーナスを受け取るには、口座開設するだけではなく、キャンペーン期間中に登録・身分証の提出まで行う必要があります。
GEMFOREXの口座開設方法やボーナスキャンペーンについて詳しく知りたい方は、下記の記事をご参考ください。
GEMFOREXの両建てスワップポイントサヤ取り手法が復活！注意点は？【2022年12月7日追記】
GEMFOREXで2022年9月10日に唯一残っていたドル円（USDJPY）の両方向プラススワップがなくなり、両建てスワップポイントサヤ取り手法も完全終了と化していたのですが、ユーザーからの要望が多かった為、その3ヵ月後の2022年12月6日になんとドル円（USDJPY）・ユーロドル（EURUSD）の両方向プラススワップが復活しました！
連続で失礼します💦
— 【公式】GEMFOREX@Japan (@FX_GEMFOREX_) December 6, 2022
多くのお客様からリクエストを頂戴しておりましたスワップ値につきまして、USDJPY,EURUSDが変更となっております✌️https://t.co/adNQM3jBod
市場により変更になる場合もございます。
小まめにチェック頂けると幸いです🙇♂️#GEMFOREX #fx #FXスワップ
正直私はGEMFOREXでは二度と復活しないと思ってたのですけどねw ガチゼロ口座と同様、あくまでGEMFOREXの営業目的でやっているわけですし・・・
本当にロングとショートのスワップポイントがプラスになっているのか確認していきますが、まずGEMFOREX公式サイト上（2022年12月6日時点）では下記のように記載されています。
ドル円・ユーロドルともに従来とほぼ同じ水準でダブルプラスが復活してますね。続いてGEMFOREXのMT5（気配値表示で右クリックメニューの仕様）でも下記の通りダブルプラスになっていることを確認できました。
1回終了したものをわざわざ公式ツイッターアカウントから復活した旨をツイートしているわけですし、サービスの性質上永久に続くものではないものの、恐らく当分（少なくとも1年以上？）はこの両方向プラススワップは続くのではないでしょうか？
そのように前向きに捉えるのであれば、私はこの両建てスワップポイントサヤ取り手法は当面はやってみてもいいのではないかとは思います。
勿論いつまた終了するのかわからないサービスですし、フラッシュクラッシュ等でのスプレッドの急拡大もいつ起こるものなのかわからないもの（年末年始等の薄商いでは起こりやすいですが）なので、期間を決めて出金をこまめにして利益を確保していくことをおすすめします。
尚、証拠金をいくら用意してロットをいくらに設定するのかを決める際、もしよろしければ下記のロット・証拠金計算ツールをご利用ください。現在のスプレッドを考慮し、ゼロカットされるまでの余力pipsも表示され、実戦で使えるシミュレーションツールに仕上がってます。
2023年11月9日（木）更新
GEMFOREXは2023年5月27日に「M＆Aによる事業継承の協議開始」を発表後、5月31日に一時サービス停止となりました。それから協議の結果、債務（出金遅延分）の継承・各種条件・買収金額で合意となり、8月1日にGalaxy DAOへ事業譲渡されたことになっていますが、8月15日公開のホワイトペーパーV1にて出金は行わず、その分独自トークン「GBOND」を発行すると発表されました。10月31日公開のホワイトペーパーV2でも大まかな内容は変わらず、これまでの経緯を踏まえれば出金される期待値は極めて低いと言わざるを得ません・・・。
尚、GEMFOREXの一時サービス停止・M＆A事業継承協議・買収先（GalaxyDAO）・規約違反者への対応厳格化・出金遅延に関しては下記の記事をご参考ください。
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