GEMFOREX(Galaxy DAO)
GEMFOREXは2023年5月27日に「M&Aによる事業継承の協議開始」を発表後、5月31日に一時サービス停止となりました。それから協議の結果、債務(出金遅延分)の継承・各種条件・買収金額で合意となり、8月1日にGalaxy DAOへ事業譲渡されたことになっていますが、8月15日公開のホワイトペーパーV1にて出金は行わず、その分独自トークン「GBOND」を発行すると発表されました。10月31日公開のホワイトペーパーV2でも大まかな内容は変わらず、これまでの経緯を踏まえれば出金される期待値は極めて低いと言わざるを得ません・・・。
GalaxyDAOやM&A事業継承の協議、出金遅延等について詳しくは下記をご覧ください。
GEMFOREX(ゲムフォレックス)で新たに導入されたeKYC(electronic Know Your Customer)という本人確認のシステムについて解説していきます。
現時点(2023年3月20日)で第三者名義貸し等の規約違反者を抑え切れておらず、まだ出金遅延が続いている状況下で、このeKYCがセキュリティ強化の為に導入されましたが・・・新規ユーザーだけではなく、全ユーザーがeKYCの審査必須で、eKYCの審査に承認されないと現在出金申請中の手続きも行われないようです。
本記事ではeKYCの概要・導入目的・具体的な手順等について解説していきますが、審査状況・出金も含めて本件の経過を見ていき、進捗があれば随時更新していきたいと思います。
GEMFOREXで導入されたeKYCとは?導入の背景・目的は?
まずGEMFOREXのお知らせの内容を確認!
本日(2023年3月20日)早朝にGEMFOREX公式サイト上で下記のお知らせが投稿され、マイページでもeKYCが導入されたのですが、まずは以下お知らせの記載内容からご確認ください。
eKYC導入開始のお知らせ
本日は、eKYC導入に関するご案内です。
eKYCとは「electronic Know Your Customer」の頭文字を取った名称で、オンライン上で本人確認を完結するための技術となります。従来の本人確認は、対面や郵送での本人確認が基本となり、これを「KYC」と呼びますが、オンライン上で行う意味を表す「electronic」という単語を追加したものがeKYCとなります。
当社の場合、クイック口座開設から、より早い段階で取引開始まで進んで頂く為に、当社が指定した提出書類のみで本人確認を行なって来た事から、手軽にFX取引を始める良さもあり、多くのユーザー様にご利用頂いておりました。
しかしながら、その反面、名義貸しや口座転売などの犯罪の温床を作り上げてしまったのも事実です。
eKYCには大きく分けて2つのタイプが存在します。
1つは犯罪収益移転防止法で規定された4つのeKYC方式のうちのひとつであるセルフィーアップロード型の本人確認となります。
これは自身の写真(セルフィー)と運転免許証などを同時にスマートフォンで撮影、アップロードを行い、セルフィーで撮影された人物と本人確認書類上の人物の同一性を確認するものです。
もう1つは、フェデレーション型本人確認サービスと呼ばれ、携帯電話会社や銀行などで過去に本人確認した情報をユーザー同意のもとで、ユーザーが指定する事業者へ本人確認情報を提供する形となります。当社が今回導入するeKYCは前者といたしました。
※今後、後者の導入も視野に入れております。本日より取引開始前、ならびに出金申請時においてeKYCを実施させて頂き、クリアになったお客様のみが取引開始が行え、また出金も行えるルールとなります。
また、本日以前に口座開設を行なっているお客様及び、本日現在までに出金申請を頂いているお客様につきましても、eKYCの承認が必要となります。
こちらよりeKYCの承認を進めて下さい。
※ステータスが承認済みとなりましても、当社提供サービスについて全てが承認されたわけではございません。
利用規約ならびにガイドラインに沿ったご利用を頂き、場合によっては追加書類のご提出や取引内容のご確認、お電話確認やWEB会議システム(zoomやGoogle Meetなど)にて面談をお願いする場合もございます。なお、eKYCの手順につきましてはこちらをご確認下さいませ。
引用元:GEMFOREXからのお知らせ「eKYC導入開始のお知らせ」
eKYC(electronic Know Your Customer)とは?
eKYCを日本語に訳すと「電子本人確認」ですが、銀行や証券会社・クレジット会社等の口座開設時の本人確認をオンラインで行う仕組みのことを指します。
従来は本人確認書類を郵送したり、職場に本人確認の電話がかかってきたり等で、口座を利用できるようになるまでに双方で結構な時間も手間もかかっていたのですが、近年ではその問題を解決する為にeKYCを導入する会社が増えてきています。また、FX業者・暗号資産業者でもeKYCを導入している会社は増えてきているかと思います。
尚、上記のお知らせにも記載の通り、eKYCにはセルフィーアップロード型・フェデレーション型の主に2つある中、今回GEMFOREXは前者のセルフィーアップロード型を採用しましたが、2023年中に銀行・クレジット会社の運営を目指すと公言していることもあり、後者のフェデレーション型の導入も視野に入れているとのことです。
eKYC導入の背景・目的は?
既存ユーザーの皆様は本件の背景についてはよくご存知かと思いますが・・・
GEMFOREXで第三者名義貸しや口座転売等の規約違反者が急増したことに伴い、2022年12月にその取締の強化を発表したことから始まりますが、現時点(2023年3月20日)でも未だに規約違反者を抑え切れておらず、出金申請時に都度LPの確認が入ることによって生じる出金遅延が改善されていないというのが背景にあります。
まあ仮に現時点で出金スピードが元通りになっていたとしてもeKYCは導入する予定だったのかもしれませんが・・・今回のeKYC導入は新規・既存の全ユーザーが対象であり、eKYCの審査で承認されないと既に出金申請している分の手続きもされないようですので、単にセキュリティー強化というだけではなく、一連の規約違反者を炙り出すという目的も含まれるのではないかと思います。
長年GEMFOREXを使ってきたベテラントレーダーの方々も全て例外なく、今回改めてeKYCで本人確認の審査を受ける必要があるのですが、実際に私自身が申請してみた具体的な手順について次の項目で解説していきます。
GEMFOREXのeKYCを使った本人確認書類・セルフィーの提出方法
それでは、GEMFOREXのeKYCを使った本人確認書類・セルフィーの提出を実際に私自身がやってみましたので、本人確認書類・提出方法について簡単に解説していきます。
eKYCで提出する本人確認書類は身分証明証・住所証明書の2点!
実際に提出する書類自体は従来と変わらないのですが、以下2点をご用意頂く必要があります。
- 身分証明証(運転免許証、パスポート・マイナンバーカード・住民基本台帳カード、在留カードのいずれか1点)
※カメラで撮影するという手順がある為、証明書の実物を手元にご用意頂く必要があります。 - 住所証明書(発行日より3ヶ月以内のもの)
※公共料金領収書、クレジットカード会社や携帯電話会社の請求書、有効期限内の健康保険証など【ご登録者のお名前と住所が記載された書類】等
※PNG・JPEG等のデータ(1MB以内)をご用意頂く必要があります。
eKYCを使った具体的な提出方法
まず、GEMFOREXのマイページへログインし、左側メニュー「身分証明書アップロード」をクリックすると、eKYCでの本人確認書類の提出画面になります。下記の通り、既存ユーザーでもeKYCで未提出の状態だと、「現在の審査状況」は「未提出」になっているのがわかるかと思います。
本人確認書類を以下4点の中から1点選択します。ここでは運転免許証を選択しています。
この後カメラで身分証・自身の写真(セルフィー)の撮影を行うことになるのですが、例えばパソコンで作業中だけどカメラはスマホを使いたいといった場合、パソコン⇒スマホへの切り替えを再ログインせずに簡単にできるようになっています。パソコンのカメラを使う場合は「次へ」をクリックしますが、スマホへ切り替える場合は「ご利用のスマートフォンで続ける」をクリックします。
※私は使用中のパソコンの内蔵カメラの映りがあまり好みではないので、スマホ(iPhone)へ切り替えました。
「リンクをコピー」をクリックしてスマホのブラウザへ貼り付けるか、もしくはスマホのカメラでQRコードを読み取ると、引き続きスマホで手続きを行えます。
パソコン⇒スマホ(iPhoneのSafari)へ移行すると、パソコン画面上では下記のような画面になります。再びパソコンで手続き画面を戻したい場合、下部の「このデバイスで続行する」をクリックすると元に戻ります。
ここからはスマホ(iPhone)画面で作業を行っています。書類の種類の選択を確認し、下部の「次へ」をタップするとカメラ画面に切り替わります。
白い長方形の枠に身分証の表側がちょうどよく収まるようにカメラを合わせ、下の丸いボタンをタップして撮影します。
下記の「承認」ボタンをタップし、同じ要領で身分証の裏側も撮影します。同様に「承認」ボタンをタップし、次の顔写真撮影の画面へ移ります。
顔写真撮影の準備ができましたら、下記3D認証画面下部の「準備完了」ボタンをタップし、画面の指示に従ってお顔を撮影し、首をくるっと回します。
身分証(表・裏)の撮影と、3D認証が承認され、下記の画面をチェックして問題なければ「次へ」をタップします。
下記「状態」の画面に切り替われば、身分証の提出・3D認証の作業はこれで終了です。
パソコン画面へ再び切り替えると、下記のように「電子認証が完了しました」という画面になっていますが、ここから下の情報の入力をこれから行います。
提出した身分証の各種情報「フリガナ(姓名)」「生年月日」「身分証各種ID」を入力します。
次に、提出した身分証の「発行日」「有効期限」を入力します。
最後に、住所証明書のデータ(PNG・JPEG等、1MB以内)を下記「ファイル選択」からアップロードし、「発行日(過去3ヵ月以内)」も入力します。また、もし裏面のある書類を提出される場合は裏面もアップロードして「上記内容にて送信する」ボタンをタップします。
無事送信完了すれば、下記の通り「送信完了しました。審査完了までしばらくお待ちください」という小ウィンドウが表示されるので、「OK」をクリックします。
これでeKYCを使った一連の手続きは終了です。
eKYCの審査にかかる時間・出金手続きまでにかかる時間は?【2023年3月25日更新】
あとはGEMFOREX側で審査完了して承認されるまで待つのみなのですが・・・私自身本記事を公開時点(2023年3月21日早朝)で下記の通りまだステータスが「審査中」の状態です。
身分証が承認されるまでにどの程度時間がかかり、さらに言えば出金申請中の場合はすぐに手続きが行われるのかどうかが気になる点だと思うのですが・・・
ユーザーのeKYCによる書類申請が一斉に行われているだろうと考えると、GEMFOREX側の確認作業はかなり膨大なものだと思われるのと、もし規約違反者の炙り出しのようなことまで並行して行うのであれば少々時間かかりそうな気もするのですが、本件について進捗があり次第随時更新していく予定です。
以上、GEMFOREXのeKYCという本人確認方法についてご理解頂くのに少しでも本記事がお役に立っていれば幸いです!
2023年11月9日(木)更新
GEMFOREXは2023年5月27日に「M&Aによる事業継承の協議開始」を発表後、5月31日に一時サービス停止となりました。それから協議の結果、債務(出金遅延分)の継承・各種条件・買収金額で合意となり、8月1日にGalaxy DAOへ事業譲渡されたことになっていますが、8月15日公開のホワイトペーパーV1にて出金は行わず、その分独自トークン「GBOND」を発行すると発表されました。10月31日公開のホワイトペーパーV2でも大まかな内容は変わらず、これまでの経緯を踏まえれば出金される期待値は極めて低いと言わざるを得ません・・・。
尚、GEMFOREXの一時サービス停止・M&A事業継承協議・買収先(GalaxyDAO)・規約違反者への対応厳格化・出金遅延に関しては下記の記事をご参考ください。
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